むねた裕之
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川崎市コミュニティー交通:井田病院の無料シャトルバスを久末地域に

12月21日、むねた議員は、一般質問で「コミュニティ交通について」質疑を行いましたので、紹介します。

●質問

コミュニティ交通、デマンド交通について、まちづくり局長に

コミュニティ交通の目的とデマンド交通の利点、課題について伺います。

◎答弁

はじめに、コミュニティ交通につきましては、路線バスを利用しづらい住宅地から鉄道駅や生活施設等への移動を補完する交通として、地域特性に応じた身近な生活を支える交通手段と考えております。

次に、デマンド交通につきましては、設定した運行区域内を利用者の予約に応じて、 1CT等を活用して随時運行ルートを設定するものでございまして、目的地や利用時間等の利用者の多様なニーズに対応できる交通手段であると考えております。また、運用面では、予約システムやコールセンターなどの費用も必要となることから、事業採算性や継続性の確保に向けた仕組みづくりが課題であると考えております。

●質問

・コミュニティ交通の目的は、路線バスを利用しづらい地域から生活施設への移動など身近な生活を支える交通手段であり、それを踏まえたデマンド交通ですが、費用の面から事業採算性に課題があるということです。

久末地域の交通手段について

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・久末地域は、市営住宅だけで7か所、県営住宅3か所と老朽化した団地が集中しています。しかも高齢化率が極端に高く、市営大谷住宅70%、市営久末61%など市営住宅の高齢化率は平均で49%となっており、川崎市の20.4%の2倍以上にもなっています。しかし、路線バスが少なく、特に最も近い市立病院である井田病院までは、通常2回の乗り継ぎが必要で、市バスの1日乗車券でも550円かかります。

(ディスプレイ)

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・団地の多くの住民の方から、「井田病院へのバス路線を」は強い要求となっています。デマンド交通を考えていましたが、事業採算性を考えるとなかなか難しい点もあります。その中で、「以前、運航していた井田病院の無料送迎バス、シャトルバスを復活して久末地域に通せないか」という要望が出されました。

井田病院の無料シャトルバスについて、病院局長に

2015年のアンケート調査でのシャトルバス利用の理由について伺います。

◎答弁

当該シャトルバスは、平成18年12月から武蔵小杉駅と井田病院間を結ぶ直通バスとして試行運行を開始し、平成19年12月には井田1丁目交差点付近に、また平成21年4月には法政二高グラウンド前に途中停車場を設け、平成28年3月まで運行しておりました。

平成27年11月に実施したシャトルバス利用者に対する調査では、シャトルバスを利用する主な理由及びその回答割合として、「無料のため」が24%、「路線バスの便数が少ない」が16%、「交通の便が悪い」が12%でございます。

●質問

・以前小杉駅と井田病院の間をシャトルバスが運行していましたが、その理由は「無料である」のと「路線バスが少ない」「交通の便が悪い」が大きな理由でした。

シャトルバスが廃止になった経過について伺います。

◎答弁

平成28年4月に武蔵小杉駅から井田病院方面への路線バスの充実に伴い、シャトルバスの当初の目的である患者の利便性の向上と患者エリアの拡大が図られること、また、無料のシャトルバスを引き続き運行することは、その充実が図られた路線バスの利用を妨げる要因となりますととから、平成28年3月31日をもって、運行を終了いたしました。

・シャトルバスが廃止となった理由は、路線バスが拡充され、その妨げになるという理由でした。

要望

・久末地域は、シャトルバスの利用理由である「路線バスが少ない」「交通の便が悪い」地域であり、高齢化が最も進んだ地域です。シャトルバスは、井田病院にとっても利用者を増やすことにつながります。ぜひ、井田病院と久末地域を結ぶ無料シャトルバスの運行を要望します。