むねた裕之
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幸区の高齢者施設でクラスターが発生し49人感染、14人死亡

6月10日、川崎市議会・6月議会で日本共産党は代表質問で幸区の高齢者施設で起きたクラスターを取り上げました。

高齢者施設について、市は1月に陽性者が出ても入院措置せず、入院調整、119番通報を制限する通知を出しました。わが党は3月議会で、この通知は施設内にクラスターを広げ、高齢者の命を危険にさらす「命の選別」だと追求してきました。第4波では、川崎市と同様の措置を取った大阪や神戸で高齢者施設でのクラスターが発生し多数の方が亡くなった事例が多発。それでも市は、この通知を撤回しませんでした。そして、5月末に幸区の高齢者施設で、49人の方が感染し、14人が死亡するという重大事態が起こりました。

入院希望者以外は入院できず、重症化しても入院措置されない、まさに「命の選別」

市は、希望を聞くという形をとり入院判断を家族の判断にゆだねましたが、これ自体県の方針とも違いますし、実際に市が行ったことは「命の選別」でした。入院希望者以外は入院できず、検査も治療もできない施設で留め置かれ、重症化しても入院措置がされない、まさに「命の選別」そのものでした。13人の命が失われたのに、市は「この対応は適切だった」と強弁し、反省の言葉も一言もなく開き直りました。人の命を軽視する姿勢が明らかになりました。日本共産党は、高齢者施設内の陽性者は、速やかに入院措置を取ることと、陽性者は入院させるという原則を堅持することを求めました。

市長は、県の指針とも違う対応を取り多くの死亡者を出したことになんの反省もない

この事例は、病床がひっ迫していない状況で起きたという点で、大阪や神戸とも違うものです。さらに、入院判断を家族の判断にゆだねたという点で、「陽性者は原則入院」という原則から外れ、県の手引きとも違う対応を取ったことにより、感染しなくてもよい人まで感染し、助かる命を助けられなかったのです。

今回の幸区高齢者施設でのクラスターについて、市は、「命の選別」というやってはならない対応をしました。それにもかかわらず、その反省もなく、責任も認めていません。さらに苦しんでいる家族に責任を転嫁した、これらのことは、市民の命を守る行政・市長として許されないものです。こういう市長は市長選挙で変える必要があります。