むねた裕之
むねた裕之むねた裕之

羽田連絡道路の必要性-「観光」「通勤」「来訪者」の根拠崩れた

12月4日、川崎市議会・12月議会で日本共産党は、石川建二議員が代表質問を行い、「羽田連絡道路の必要性について」を取り上げましたので、以下に紹介します。

●質問(石川)

羽田連絡道路の目的と必要性についてです。

誰が利用するのか?-観光客は他の道路、鉄道を利用

羽田連絡道路の事業目的について市は「国内外の人やビジネスなどを呼び込む」「観光の振興などに寄与する」としています。さらに「この橋をどのような人が主に利用するのか」という質問に対し、市は「立地企業の就業者が通勤ルートとして」またキングスカイフロントへの「来訪者が利用する」として来訪者の数は「年間1200人」との答弁がありました。

まず、この橋の利用者についてです。「観光の振興に寄与する」という答弁ですが、羽田空港を利用する観光客が、川崎市内、川崎大師に来る場合、すでにある4ルート大師橋、首都高速、国道15号、湾岸道路や、鉄道を利用すればよいわけで、この橋を利用する必要性はありません。

「通勤のため」「来訪者1日3人」-橋を作る必要なし

「立地企業の就業者の通勤ルート」という答弁ですが、就業者はわざわざ京浜急行・羽田線の駅から来なくても、JR線、京急線、川崎駅からの既存のバス路線を利用して来ればよいわけで、通勤のために橋を作る必要はありません。

羽田空港を利用して「当地区に来る来訪者」のためということですが、年間1200人ということは、1日当たり3人、わざわざ、橋を作るまでもありません。以上のことから、羽田連絡道路の必要性は、全くないと考えますが、他にどのような必要性があるのか、伺います。

◎答弁(臨海部国際戦略本部長)

羽田連絡道路につきましては、羽田空港周辺及び京浜臨海部を一体化し、我が国経済の発展を牽引する国際的な拠点の成長を加速させるための重要なインフラでございまして、羽田連絡道路の整備により、羽田空港へのアクセス性が向上することから、国内外の人やビジネスを呼び込むほか、産業の発展や観光の振興に寄与するなど、本市の力強い産業都市づくりの実現に不可欠な道路となるものでございます。

さらに、羽田連絡道路の整備を契機として、羽田空港周辺地区から殿町地区や新たな交通結節点となる産業道路駅駅前交通広場を結ぶバス路線などにより、臨海部へのアクセス性が飛躍的に向上するものでございます。

以上が議会質疑

(まとめ)

必要性の全くない羽田連絡道路の建設は、今からでも中止を

羽田連絡道路の必要性の質問に対して、「国内外の人やビジネスを呼び込む」「観光の振興に寄与する」ために「不可欠な道路」という答弁でした。市内の事業所や観光のためなら、わざわざ殿町を通る必要もなく、すでに既存の橋や道路、鉄道があるわけですから、この橋を作る理由にはなりません。「立地企業の就業者の通勤ルート」という理由も、就業者はわざわざ京浜急行・羽田線の駅から来なくても、JR線、京急線、川崎駅から既存のバス路線を利用して来ればよいわけで、通勤のために橋を作る必要はありません。羽田空港を利用して「当地区に来る来訪者」のためという理由も、来訪者数、年間1200人ということは、1日当たり3人で、わざわざ、橋を作るまでもありません。以上のことから、羽田連絡道路の必要性は、全くないことが明らかになりました。

このように必要性の全くない羽田連絡道路の建設は、今からでも中止することを強く要望します。