むねた裕之
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川崎アプローチ線の視察―採算性に問題がある事業に300億円

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福田市長は、川崎区で新たな鉄道整備計画「川崎アプローチ線」を発表。4月4日、この計画の調査のために市議団で現地を視察してきました。

上の図にあるようにアプローチ線は、南武支線・川崎新町駅から川崎駅間の3.3㎞で総事業費300億円の事業です。これを整備するには旧貨物線の路線跡地を活用することになります。

しかし、路線跡地にはすでに市営住宅や民間住宅、4年前に移設したばかりの「ふれあいプラザかわさき」などが建っています。さらに国の専門部会でも「収支採算性に課題がある」と指摘しており、赤字になる可能性もある大規模事業です。

川崎駅から旧貨物線の線路跡地を歩いて視察しましたが、市営住宅をどうやって迂回するのか、民間住宅はどうするのか、できたばかりの「ふれあいプラザかわさき」はどうするのか、など大きな問題が山積していました。

このアプローチ線の終点には、JFEスチールの工場があり、川崎市は、ここを研究開発や新産業など新たな戦略拠点にする計画です(108haの広さでキングスカイフロントの3倍)。しかし、もうすでに新川崎やキングスカイフロントなど研究開発拠点が存在しています。これ以上に、入ってくる企業があるのでしょうか?JFEスチールが撤退するために土地を買ってあげる計画なのでは?とも思えます。

市民にとっては、必要とは思えない鉄道や拠点開発に投資をすることはやめるべきです。