むねた裕之
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川崎市中原区のヘイトデモ中止!

5日、川崎市中原区の平和公園で在日コリアンに対する差別や殺害までもあおるヘイトデモが、出発直後で「中止」となりました。

私は、参加できませんでしたが、思わず「ヤッター!」と叫びました。

この間の経過

5月24日に国会で「ヘイトスピーチ解消法」が成立、その翌日、日本共産党川崎市議団も市長にデモを認めないように申し入れをし、30日、公園使用不許可を求める市議会要望書(60人の全市議が賛同)を川崎市議会議長が川崎市長に提出、31日、川崎市がヘイトデモ常連団体への公園使用不許可を発表しました。6月2日、日本共産党(畑野衆院議員と国政候補、県議・市議)が、道路使用許可を認めないよう中原警察署に申し入れ、横浜地裁川崎支部がヘイトデモを繰り返す団体の主催者に対し、社会福祉法人「青丘社」の事務所から500m以内への接近禁止を命じる決定をだしました。裁判長は「人格権の侵害」「集会や表現の自由の保障の範囲外」と結論付けました。しかし、神奈川県警は、道路使用を許可し、5日のヘイトデモの実施となりました。

当日、約40人のデモ隊に対して、ヘイトデモを未然に防ごうと1000人規模の市民が声を上げ、体を張って道をふさぎ、ヘイトデモを中止に追い込みました。

在日コリアンの思い

「ヘイトデモ中止」と「共に生きよう」と訴えてきた崔さんは、息子の寧生君と涙を流して抱き合いました。崔さんは、「(11月と1月の)絶望が今日、皆さんと一緒に希望で上書きされました」「(私たちは)法によって守られる存在だと示された」「始めて私たちの尊厳が大切にされた」と語り、「対話で和解の地平に立てる」という希望を語ってくれました。寧生君は「11月、1月と絶望してきましたが、今日は本当に希望が見えてきた」と万感の思いを語ってくれました。(神奈川新聞6日付より)

「川崎モデル」を全国に

ヘイトスピーチ解消法に詳しい師岡康子弁護士は、「今回の法律では不許可とする根拠は不明確だが、同法の成立で国の態度が明らかに変わった」とのべています。たとえば、この日は法務省が「ヘイトスピーチ許さない」と表示した電光掲示板を掲げた車を出しました。警察もこれまでのカウンターを敵視する態度を改めて、デモ主催者に注視を促す対応をしました。「今後、川崎市、裁判所も含め、反差別に全社会的に取り組んだ「川崎モデル」が全国に広がることが望まれる」と語っています。(神奈川新聞6日付より)