むねた裕之
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新総合計画に「非正規雇用」の問題を入れることを要求ー総務委員会

総務委員会で、新総合計画の基本計画の議案について、以下のような質疑を行いました

 

・新らたな総合計画、基本計画の中でも、少子化の問題は川崎市の最大の課題になっています。

 

(少子化問題での認識について)

①「 少子化の原因は何か?若者がなぜ、結婚、子供を産むことに困難を抱えているのか?」と質問

・行政からは「子育てをする環境など」という答弁。

・結婚するだけの安定した職と収入がないこと、子育ての環境が整備されていないこと、などが主な要因。要するに①安定した雇用、②子育て環境がないことが最大の問題であるということを指摘。

 

(川崎市の現状と課題について)

・川崎市は、人口はこれから15年間にわたって増増え続けること、生産年齢人口は政令市の中でトップで更に10年間増え続けるなど他都市にはない川崎市の特質があることを紹介し、

② 「川崎市は他都市と比べて働き続けられる雇用環境になっているのか?子育てしやすい環境になっているのか?」認識を伺いました

・行政は、「市民の満足度は平均的」と答弁。

・川崎市の以下のような実態を紹介。

雇用では、低賃金で不安定な非正規雇用がこの15年間でが2倍に。3人に一人は非正規雇用、4人に一人は年収200万円未満の労働者(年収300万円未満の労働者は44%)

子育て環境では、子どもの医療費無料化は首都圏では中学校3年生まで無料は当たり前なのに、現在小2、来年小3でも県内最低/幼稚園の入園料・保育料はともに政令市で一番高い/認可保育園の隠れ待機児童数は政令市で3番目に多い。

③「 これでは、とても川崎市が住み続けられ、子育てしやすい環境とは言えない。この認識はあるか?」と質問

・国でも最大の問題が少子化・・しかし川崎市は人口増、生産年齢人口も高いという他都市にはない優位な点がある・・でも川崎市の現状は、これを台無しにするような実態があると指摘しました。

10年間の基本計画に、掲げる課題としては、川崎市で働き住み続けられるようにするためにも①雇用・非正規雇用の問題、②子育て環境の問題は最重要課題、この認識はあるのか?と質問

行政は「重要課題と認識している」と答弁しました。

 

(非正規雇用について)

・(連合審査会でも話した)いま、雇用問題の中でも非正規雇用が大変な問題に。先月、厚労省発表、非正規雇用が4割を超える/週間東洋経済が「絶望の非正規」と特集/NHK「クローズアップ現代」で「生涯ハケン」という特集。しかし基本計画p96をみても、非正規雇用の問題が一言も書かれていない、と指摘。

・代表質問で少子化の打開策として雇用、特に非正規雇用の問題を新総合計画、実施計画に入れるべきと質問。答弁は「本市の活力を維持していくため、労働力の確保などの労働問題は大変重要な課題」と答えながら、支援については「多様な雇用形態の促進」「ニーズに応じた支援」「マッチング」などと答え、非正規雇用の問題を入れるとは答えませんでした

・今の若者がなかなか結婚や子育てに踏み切れない、その最大の原因は、雇用が低賃金で不安定だから・・非正規雇用の問題。単に雇用形態やマッチングの問題ではないと指摘。

・年収200万円くらいの若者同士が結婚して子供を産もうと思っても、出産のためにどちらか仕事を辞めたら暮らしていけない。この低賃金で不安定な非正規雇用が、いま、4割にも。しかも川崎市は15年間で2倍と急激に増えていることを紹介。

 

(東京都の非正規雇用対策について)

・(連合審査会でも話した)東京都ではこの間「非正規雇用対策」に力を入れていること以下のように紹介しました。

非正規雇用対策を「長期ビジョン」にかかげ、

数値目標「2017年度までの3年間で15000人の非正規を正規雇用」と

予算、今年度は26億円を計上したことを紹介。

 

あらためて、都と政令市の違いはあるが、非正規雇用対策は、政令市でできるものもある

ぜひ、新総合計画や基本計画に・・・・非正規雇用の問題を明確に

指標として「○○年度までに○○人の非正規を正規雇用に」などの数値目標を入れるべき

と強く迫りましたが、最後まで「入れる」とはなりませんでした。

 

川崎市の雇用や子育ての実態が、他都市を比べても遅れています。

しかし、この新総合計画には、その認識も対策も示されていません。

引き続き、行政に対して供給していきたいと思います。