むねた裕之
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中学校給食の説明会ー大規模センター方式から自校調理方式へ

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川崎市の中学校給食が平成28年度から実施されることになり、その高津区の説明会に参加しました。

一番大きな問題は、自校調理方式はわずか4校(東橘、はるひ野、犬蔵、中野島)で、他の47校は大規模センター方式になるということです。

私は、最も心配な2点について質問しました。

一つは、栄養士の配置の問題です。
今回の案では、栄養士は、全体で10人程度でセンター方式の学校には配置されないということです。
川崎市立小学校は、自校調理方式で各学校に栄養士が配置されていて、その栄養士さんが現場でアレルギー対応や食育の指導をしています。
今回の案でも、「食育の推進」、アレルギー対応でも「特定原材料7品目の除去」などを掲げていますが、実際にこれで出来るのでしょうか?
O157などの食中毒の心配もありますし、現場でのアレルギーや食中毒が起こった時の対応、食育指導は誰が責任を持ってやるのでしょうか?
これは、専門家でないと難しいと思います。

二つ目は、大規模センター方式の問題です。
千葉市のセンターでは、1万食を作って配送していますが、冷凍食品が多かったり、出来上がってから生徒が食べるまで2時間近く経ってしまったり、各学校でのアレルギー対応や食育指導は行っていないということでした。

このような問題から、今は徐々にセンター方式から自校調理方式に切り替える自治体が広がっています。

旧大宮市では、2001年度、市内25校に単独調理場を一気に整備し、大規模センターを廃止しました。
世田谷区では、校舎の改築時に自校調理場を整備していく方法で14年間で29校中22校まで自校調理方式に転換しました。

自校調理方式は、あらゆる面で大規模センター方式よりも優れています。
予算的にもそんなに変わりません。
川崎市は、確かに敷地面積は狭い校舎が多いですが、世田谷区のように古くなった校舎や体育館の改築時に調理場を整備して行けば、可能なはずです。

説明会では、上の2点の質問には答えてくれませんでした。

ぜひ、今後、自校調理方式を増やしていく方向での計画の見直しを!