むねた裕之
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「正義」の話

20100819

前から気になっていた本を買ってしまいました。ハーバード大学史上最多の履修者数を誇るマイケル・サンデル教授の講義「正義」をもとにした本です。「能力主義」の講義のなかでハーバード大学の学生の親の所得階層で4階層の一番下の階層から来ている学生は、全体のわずか3%しかいないこと、しかも第1子の割合が8割近くを占めていることが紹介されました。「良い大学に行く」という競争においても新自由主義者が主張する「機会の平等が確保される自由社会」において、レースの勝者は「努力すれば報われる」「努力した対価」という考えは実際には違い、生まれた時点ですでに経済的格差などが存在しており、スタート地点から不平等が存在するという話に「なるほど」と思いました。