むねた裕之
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川崎市―目標に届かないのにコンテナターミナルを2倍にする必要があるのか?

9月11日、9月議会で日本共産党は代表質問を行いました。そのなかの「新型コロナ感染防止対策・臨海部大規模事業のコンテナターミナル」について、その質疑を以下に紹介します。

【質問】

コンテナターミナルを今の2倍にする計画

川崎港コンテナターミナル整備計画について、市長に伺います。

川崎市は、2014年9月に「川崎港湾計画」を改訂し、コンテナ貨物取扱量を「平成30年代後半に年40万TEU」にするという計画をもとにコンテナターミナル整備計画が立てられました。計画では、現コンテナの岸壁431mにコンテナ2号岸壁、3号岸壁を増設して500m延長し、将来的に今の2倍以上にする計画です。

目標40万TEUに対して、このペースでは27万TEU

整備計画の目標についてですが、「平成30年代後半に年40万TEU」ということは、8年後までに取扱量を40万TEUにするということです。コンテナ貨物取扱量は、この間、8年間で約12万TEU増加し、約15万TEUになりましたが、あと8年間、同じペースで増大しても27万TEUにしかならず、とても40万TEU には届きません。隣の横浜港は、この10年間でコンテナ取扱量は55万TEUも減らしており、東京港や日本全体の取扱量を見ても、この10年間、ほとんど変わりありません。川崎港だけ、今の2.7倍になるとは考えられません。

3基のガントリークレーンのうち1基は去年から故障中でも問題なし

コンテナ―ターミナルを2倍にする必要があるのか?

コンテナターミナルに設置されたガントリークレーン3基の19年度の稼働率についてです。1号機の稼働率は27%、2号機は70%、3号機は53%となっており、全体としては約5割です。しかも、1号機は故障のため昨年11月からずっと動いていませんが、ガントリークレーン2基でも問題なく対応できています。このようにコンテナ取扱量やガントリークレーンの稼働状況を見てもコンテナターミナルを今の2倍に拡張する必要があるのでしょうか、伺います。

【答弁】

平成26年に改訂した川崎港港湾計画では、目標年次である平成30年代後半までに、 40万TEUのコンテナ取扱貨物量を見込んでおり、そのために必要な施設として、 3つのコンテナバースを計画しているところでございます。

現時点においては、 1バースのみの施設整備となっておりますが、令和元年度のコンテナ取扱量は、官民一体となった積極的なポートセールスの結果、 15万TEUを超えたところでございまして、コロナ禍における今年度のニンテナ取扱量も、前年度よりも増加しているところでございます。

このように、川崎港コンテナターミナルは、物流拠点として重要な役割を担っていることから、今後につきしても、増加するコンテナ取扱量などに対応した施設整備を適時適切に実施してまいります。