むねた裕之
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決算(木造住宅耐震化)-2020年までに8900軒必要/助成限度額の増額を!

9月21日、決算審査特別委員会(まちづくり局)で、質疑した内容を紹介します。

2015年度末での川崎市の木造戸建て住宅の耐震性不足建物は、約35000戸あると推計され、2020年までに耐震化を図る必要数は8900戸もあるということでした。これを達成するために耐震化が必要な戸数は、年間3000戸ペースが必要なのに、17年度決算では、わずか60件ということです。とてもこのペースでは達成できない状況です。

質問

木造住宅耐震対策推進事業(1042目)について

北海道胆振東部地震があり、私の生まれ故郷、厚真町が震源地となりました。私の同級生や親せきも亡くなりました。私は、地震の2日後の8日、9日と厚真に入り、支援物資を届け、親せきや友人の家を回り、被害状況を見てきました。同級生の家は、土台が波打っていて家の四隅にひびが入っている状態。親せきの家も傾いてドアが開かない状態。震度7を経験した家は、どこも次の余震で倒壊するのではないか、という家が多かったのです。命を守る最大の補償の一つが、住宅の耐震化だと実感。

川崎市の耐震改修促進計画において、市内の木造戸建て住宅の耐震性不足建物の戸数は(推計値)?

答弁①

平成28年度に策定しました川崎市耐震改修促進計画 において、平成27年度末時点で約35,000戸と推計しております。

川崎市の耐震改修促進計画において、現在の耐震化率は?耐震化率の目標95%を達成するために改修が必要な戸数は?2020年までに耐震化を図る必要数は?

答弁②

はじめに、現在の耐震化率についてでございますが、平成29年度末時点で92.76%と推計しております。 次に、耐震化が必要な戸数についてでございますが、 川崎市耐震改修促進計画において2020年度末の住宅全体の耐震化率の目標を95%と定めており、この目標を達成するために耐震化が必要な木造戸建住宅の戸数については、約8900戸と推計しております。

川崎市は、2015年度末での木造戸建て住宅の耐震性不足建物は、約35000戸あると推計され、2020年までに耐震化を図る必要数は8900戸もあるということでした。これを達成するためには、年間約3000戸の対策が必要となります。

木造住宅耐震改修助成制度について、これまでの実績は(件数)?17年度決算で木造住宅耐震改修助成制度の額と件数は?

答弁③

はじめに、制度を開始した平成17年度から平成29 年度末までの助成件数は、累計で812件でございます。 次に、平成29年度の助成件数と決算額でございますが、助成件数といたしましては60件、助成額としては 5,2228,000円でございます。

耐震化が必要な戸数は、年間3000戸ペースが必要なのに、17年度決算では、わずか60件とは。とてもこのペースでは達成できない状況です。

総合計画の総括評価で、この制度で予算と決算では、乖離があり、達成度が4となっていますが、進まない理由は?

答弁④

平成29年度予算における助成制度の想定件数は112件と見込んでおりましたが、実績としては60件でございました。 耐震改修に至らない理由につきましては、経済的な理由のほか、体調不良や補強工事の日常生活への影響など、 様々な理由により予定していた改修件数に至らなかった ことで予算と決算が飛離したものと考えているところで ございます。

耐震化が必要な住居は、多くが高齢者世帯で、経済的な理由などが大きいと聞いています。これを推進するためには、どうしても助成制度が重要となりますが、

川崎市の木造住宅耐震改修助成について、一般世帯と非課税世帯の限度額は?16年度、この制度の限度額をいくら引下げたのか?

答弁⑤

木造住宅耐震改修助成制度につきましては、平成17年度に限度額75万円、助成率2分の1という助成制度を創設し、東日本大震災を受け、平成23年度から平成27年度までの時限措置として、限度額を一般世帯200万円、非課税世帯300万円、助成率は一般世帯2分の1、非課税世帯4分の3として運用いたしました。平成28年度からは、耐震改修促進計画の改定にあわせ、限度額を一般世帯100万円、非課税世帯150万円、助成率は一般世帯3分の2、非課税世帯4分の3として助成制度を改正いたしました。

2016年度から、助成額の限度額を一般世帯では200万円から100万円に。非課税世帯では300万円から150万円に引き下げられてしまいました。これも、達成できない大きな原因です。

最近の地震の教訓を踏まえると、申請数が予算件数を上回るとも予想されるが、その際は予算を増額して対応するのか?

答弁⑥

想定より多くの助成申請があった場合につきましては、関係局と調整の上、柔軟に対応してまいりたいと考えております。

なかなか進まないもう一つの要因として、手続きが大変という声を聴いています。

通常、申請から着工まで、どのような手続きでどのくらいの期間かかるのか?

答弁⑦

平成29年度の助成実績のうち、交付申請から着工までの平均期間は3ケ月程度でございます。 このうち、交付申請から交付決定までの事務手続き期 間が2週間から3週間程度で、設計から着工にかかる期 間が約2ケ月でございます。

耐震化を相談した市民から「申請から着工まで2~3か月かかるといわれ躊躇した」ともきいています。

手続きの簡素化、職員の増員や体制の強化は検討しているのか?

答弁⑧

木造住宅耐震診断士派遣制度におきましては、市民の 皆様がより迅速に耐震診断を行っていただけるよう、申請から派遣までに要する期間の短縮化のため、審査事務 の簡略化を行ったところでございます。 さらに、木造住宅耐震改修助成制度につきましても、 審査事務の簡略化を検討しているところでございます。 今後、市民の皆様にとってより利用しやすい制度となる よう適宜、見直し等を行うとともに、多くの方に制度を 利用していただけるよう、一層の普及啓発に努め、住宅 の耐震化を推進してまいりたいと考えております。 体制の強化につきましては、今後も引き続き、助成制 度の円滑な推進が図られるよう、適切な職員の配置に努めてまいります。

宣伝広報から申請手続きはすべて同じ部署で行われており、職員も増やしておらず、この体制の弱さが申請期間の長期化をもたらしているのではないでしょうか。

このように、木造住宅耐震化が進まない原因としては、経済的な理由や手続きの大変さが大きな原因となっています。耐震性不足建物が35000戸も残されている現時点においては、引き下げられた限度額を元に戻すこと要望します。また、手続きの簡素化と制度の普及促進のかなめである職員の増員を強く求めます。