むねた 裕之

宗田 ひろゆき
日本共産党川崎市議会議員(高津区)
携帯日記

テレビ座談会ー川崎市の予算案について

2017年2月15日

日本共産党の川崎市議団を代表して、テレビ座談会(テレビ神奈川 12日20時放映)に出席しました。

その内容をお知らせします。

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1. 新年度予算全体の印象・評価は?

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私たちは、新年度予算案のタイトルを「豊かな財政を市民生活に使わない」予算と名付けました。

市税収入は、57億円の増の3072億円で4年連続、過去最高。特に人口の増加、所得の増加により個人市民税は30億円も増えています。

本来、市民が納めた税金が増えれば、その分、市民のために使われるべきですが、市民の福祉・暮らしの分野では、予算はほとんど増えていません。特に高齢者の分野は、自助・互助・共助を強調し、個人の努力に任せ。

一方で、臨海部の不要不急の大型開発には湯水のように税金を使っています。市長は「市民ニーズが高い施策にしっかり取り組める予算」と述べていますが、増えた税収が市民にはほとんど使われていないのが実態です。

2. 予算編成の具体的な着目点は、ご意見とその理由について(注目する事業や不足と感じる施策など)

市長が、今回の重点として挙げているのは防災で、前年度比で7億円の増です。しかし、その内訳は、地域防災力強化ということで各区の防災訓練の実施や自主防災組織への補助、自助・互助・共助による地区防災まちづくり計画の策定などが中心です。最も必要な木造耐震補強工事など「まちの耐震化」は前年度比で減となっています。直下型地震が予想される中、これでは全く不十分です。

こども施策は、「どこよりも子育てしやすいまちを目指す」として、認可保育所受け入れ枠の拡大、中学校給食の実施などをあげています。しかし、認可保育園は需要に追い付かず、小児医療費助成は小6まで拡大しますが、所得制限はそのままで、さらに1回上限500円を負担することとしました。保護者、市民からみれば、とても願いに応えている内容とは言えません

福祉施策では、「みんなが生き生きと暮らせるまちを目指す」としていますが、健康福祉局予算は昨年度比0.9%増に過ぎません。

高齢者施策では、特養ホームの待機率は人口100万人以上の政令市比較でワーストワン、待機者が4500人以上もいるのに、その整備は2016年度、開設する施設はゼロ、2017年度は1か所で94床のみ。年金が下げられ、保険料・利用料はあげられ、生活がますます苦しくなっている高齢者の施策については新規や拡充された施策もほとんどありません。それどころか、前年度比でわずか1000円カットしている事業がいくつもあります。

助け合い・支えあいの地域づくりとして打ち出した「地域包括ケアシステム」に必要な取組を集中させる方向ですが、自助・互助・共助を強調し、その受け皿となる体制・整備は全く不十分で、地域、個人の努力任せという状況です。これでは「みんなが生き生きと暮らせるまち」とは到底言えません

川崎市の福祉予算(扶助費)は、一人当たりにすると政令市の平均以下の額です。もともと平均以下しかない福祉予算なのに、福祉の予算は増やさない。市民が増えて市税収入が増え財政が豊かなのに市民生活には回らない、これが実態です。

中小企業の支援、商業の振興のための予算は、昨年より920万円の減。市は「中小企業活性化条例」を制定し、市長は「中小零細企業の経営は厳しい」と述べながら、予算を削減するのは、あまりにも冷たい態度であり、支援していく姿勢が見られません

1月31日に総務省が発表した「労働力調査」で非正規雇用が37.5%と調査開始以来、過去最高となり、35歳から64歳というベテラン世代にも広がっていることが明らかになりました。雇用対策がこれまで以上に必要となっている中、雇用対策の予算も460万円の減で、今まで雇用対策の中心と答えていた「就業マッチング事業」の予算さえも削られています。

その一方で、「臨海部の活性化」予算は、川崎区の国際戦略拠点「キングスカイフロント」や羽田連絡道路の整備など約98億円にものぼっています。

予算の具体的な施策を見ても、市民には冷たく、大規模事業には大判振る舞いの予算だと言えます。

3. 予算編成に見る、これまでの福田市政3年間の評価・残り1年の見方は?(公約実現への取り組みや財政のバランスなど、市民に着目してほしい点)これまでの福田市政に何点つけるのか?

2013年10月、前市長の市民いじめの「行革」に対して批判的な政策を打ち出して福田市長が誕生しました。公約の大きな柱である「保育園の待機児解消」「小児医療費助成」「中学校給食」などに着手し、「一定の成果が出せた」「他の施策もおおむね順調」と二期目への意欲を見せています。

確かに、福田市長は、不十分ではあるものの、市民の粘り強い要求運動に押されて、中学校給食を実現し、ヘイトスピーチ対策など市民要求に一定度こたえてきました

しかし、認可保育園の待機児は解消しておらず、小児医療費助成も東京、千葉、埼玉などでは中学3年生まで無料なのが当たり前なのに、川崎市は小6までで所得制限もあり、今度は一部負担をさせるなど、市民の願いに十分こたえているとは言えません

福田市長の初の予算となった2014年度当初予算の市税収入は過去最大となり、減債基金からの借り入れもせず、前市長が常套文句としてきた「財政が厳しい」という言葉は当てはまらない状況となりました。その後も市税収入は毎年増え、2015年度は黒字となり、財政力指数は政令市でトップを続けており、政令市では最も豊かな財政力を持っています

ところが福田市長は、「行財政改革に関する計画」「新たな総合計画」を発表。今後、大きく市税収入が増加することは見込めないうえ、少子高齢化のさらなる進行から毎年度200億円程度の収支不足が見込まれ、本市の財政は極めて厳しい状況が続くと断定。市民サービスをゼロベースで見直す行財政改革を推進してきました。

市の幹部でさえ「行革の大きな種は尽きている」と漏らす中で市長は、障がい者支援施設運営費の市単独加算を半分に削り、「川崎障がい者110番」を廃止。福祉電話相談事業、高齢者外出支援サービス事業、高齢者住み替え事業の見直し・廃止など高齢者施策も削減。さらに公共施設の使用料・利用料の値上げを次々と実施しました

新聞でも、市の財政見通しで「年間50億円から60億円を大型事業に充てられる」「行革なしでも大型事業を含めた費用を賄える」としながら、利用料や使用料の値上げをして市民負担を押し付けるのは市民の理解が得られないと報道されました。

他方で、福田市長は、当選半年後の2014年度予算で港湾関係だけで150億3700万円の超大型予算を組んだのを皮切りに、この間「国家戦略特区を利用したライフイノベーション事業」、1m1億円の川崎縦貫道路整備事業の再開、540億円もかかる臨港道路東扇島水江町線の整備、最低でも300億円かかる羽田連絡道路の整備、さらに「企業が一番活動しやすい川崎に」と国際戦略特区の具体化と大型事業に前のめりになっています。

福田市政の3年間は、子育て分野では、市民要求に一定こたえた部分もありますが、豊かな財政があるにもかかわらず、行革を推進し、市民の福祉・暮らしには冷たく、臨海部の大型開発中心に税金をつぎ込んできた市政だと言えます。

以上の点から福田市政への評価は、評価できる点として中学校給食、ヘイトスピーチ対策などの点をあげて「20点」とします。

4. 今後の市政課題とは?

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 この川崎の豊かな財政から見れば、もっと福祉、市民生活に財政を使えるはずです。

 特に臨海部の不要不急の大規模事業は中止をして、減債基金へはこれ以上積み増しをせず、毎年の積み増し分100億円も使えば、もっと市民生活のための財源はできます。

日本共産党は、これを具体化した予算の組み替え案を提案していきたいと思います。

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