むねた裕之
むねた裕之むねた裕之

新潟視察(少人数学級)-加配教員の負担はすべて国費

clip_image002

10月20日、川崎市議団で中学3年生まで少人数学級を実施している新潟を視察してきました。県の教育庁から説明を受け、新潟市立木戸中学校を視察しました。

新潟県は、小学校1,2年生は32人以下学級、小学校3年~中学3年生までは35人学級(下限25人)を実現しています。2001年、小1,小2で32人学級を実施し、2012年から15年の3年間で小3から中3まで拡充しました。

参考になった点が3点ありました。

第1に、少人数学級のための加配教員の財源は、すべて国から出ていて、県の負担は、ないということです。これは、来年度、県から政令市に教職員給与の財源が移譲されますが、加配教員は国費で負担することは変わらないということです。政令市である新潟市でも、この少人数学級の制度を継続する予定です。

第2に、少人数学級の効果は誰の目にも明らかだということです。県の説明でも、その効果について「一人一人の児童の活躍する機会が増え、学習意欲が喚起され、家庭学習の習慣化にもつながる」、「児童のノートに目を通す時間が確保され、一人一人の理解度が把握され、つまずきのある生徒を個別に指導できる」、「一人一人に目が届くことで授業中の適時の指導ができる」などなどです。木戸中学校の校長先生は「誰も“元に戻せ”という人はいない」というほど少人数学級の効果は先生、生徒、保護者誰もが認めているということでした。

第3は、いじめや不登校を生まないように未然に防止できるという点です。いじめについては「いじめ見逃しゼロ」を、目指しているということでした。事後の対策よりも予防することが重要だと言っていました。

木戸中学校のクラスを見てきましたが、40人学級のクラスと比べると後ろ一列がなく、後ろにスペースができてゆったりしており、授業でも先生が生徒一人一人に目が届きやすいように感じました。

やはり、少人数学級の加配教員の財源は、市や県の持ち出しがないということですから、首長の政策判断で、どこの県、市町村でも実施は可能だと思いました。川崎市も、来年度、県から財源が移譲されるわけですから、これを機に本市でも、少人数学級に踏み出すべきだし、それは可能だと思います。